[つまらない?]トラペジウムの評判や感想を解説!

BOOK

こんにちは!渡辺リョウです。

今回は高山一実さんの著作「トラペジウム」について紹介します!

最初に説明しておくと、 高山一実さんは乃木坂46のメンバーです。 乃木坂を知らない人はほぼいないでしょう。

20万部を突破、単行本にもなっています。 基本的に小説などは、2万部を超えたら大ヒットと言われています。 それを考えると素直にすごいです。

しかし、話題性だけで中身がない小説の可能性もありますね。 僕は実際に読んで、今回の記事を作成しています。 乃木坂のファンでもありますが、評価のために先入観は取り払ってます。 自分がよく読む本などについて↓
  • 好きな小説家は朝井リョウ、村上春樹、西可奈子
  • 特に好きなジャンルなどはなし
  • 社会学者である古市憲寿の小説にハマり中
それでは詳しく解説していきます。

先入観はなくそう

この作品を検索すると 「つまらない」という検索候補が出てくるかと思います。 そのようなネガティブな印象が先走ると よほど傑作でもない限り、評価は下がります。 粗探しをやろうと思えばいくらでもできる 僕の結論を言うと 「面白い小説だな」という感じです。 ただ、20万部の大ヒットと作品自体の評価が直結してるとは思いません。 別に作品の評価と売り上げが直結する必要もないのです。  

評判は好みによって変わる。

最初に第三者の評価を紹介します。 好き嫌いの理由が結構、多種多様でした。 つまらない。と感じる人。 ストーリーが好きな人、主人公に惹かれた人。

評価は様々でした。 これはいい傾向だと思います。 読者の解釈が分かれるのは、ストーリーの創造性が豊かな証拠です。

高評価の意見

アイドルとしての苦悩がリアル。 読みやすさも丁度いい。
内青春の葛藤が清々しかった。 眩しい姿が印象的だった。

低評価の意見

話が良くも悪くも単調すぎる。 小説よりも映像の方が良さそう。
ストーリーが物足りなく感じる。 もう少し、話に抑揚が欲しかった。

興味があるなら読むべし!

僕は乃木坂のファンなので、とりあえず読みました。 結論から言えば、評価がピンキリなのは理解できます。 ただのアンチではないと思います。

話自体はまとまってるし アイドルがアイドルの小説を書く面白さは高評価でした。

ストーリーのあらすじ

主人公は高校一年生の東ゆう。 どこまでも純粋な少女であり、アイドルになることを目指しています。

そんな彼女はとある計画を考えています。 東西南北の高校から1人ずつメンバーを集めて アイドルグループを作る。

その過程で様々な経験を得て トップアイドルになるまでの物語です。

面白い点

ここからは僕の感想です。 個人的にはいい作品だなと思いました。 特に良かったのは以下の2点
  • アイドルの裏の姿がリアルに描かれている
  • 主人公の行動や性格
1つ目は予想通りでした。 現役アイドルだけあります。 こんなこと思ってたのかなぁ。と考えこみました。 生々しいほどリアルです。 とにかくトライ&エラー。 表で見る成功は、この失敗の畑から生まれてきた ほんのひと握りだろうなと思いました。 アイドルを客観的な視点からではなく 主観的に見れる面白さは、 高山さんだから書ける特権ですね。 そして、東ゆうの良さがあります。 かなり突拍子もないことをやります。 突き当たりを直進するほど真っ直ぐです。 4人のうち3人は一般的な女子高生です。 そのため、良くも悪くもグループを変えていきます。 本人も悪意がないまま突き進みます。 これこそが青春だなと。 悪意を持ってぶつかるのは大人だけです。 青春時代の衝突って、知らぬ間に距離が生まれたり、些細なことで人を嫌ったりしませんでしたか? 純粋に突き進む少女の姿にペースを乱すことなくスラスラ読めます。

悪い点

ここも僕の個人的な感想です。 人によっては、特に気にしない人もいそう。
  • アイドルに興味がなければ微妙
  • 書き方のクセとストーリーの構成
1つ目と2つ目はセットです。 つまり、アイドルに興味がなければ 評価が低くなるということです。 この本の武器はアイドルを内側から見れる視線です。 そこに興味がないなら致命傷です。 それと書き方に少しクセがあります。 主人公の細かな感情を描くためだと思いますが この表現が重いと感じる人もいるでしょう。 ウィットを使った皮肉めいた言い回しを多用します。 これが気になる人もいれば、むしろ面白さと捉える人もいるかと思います。 話は比較的に単純です。 アイドルのお話に殺人事件のような 大トラブルが起きたら逆に問題作です。 オチはしっかり工夫されてますが 序盤から中盤は予想できる展開です。 アイドルの成長過程を楽しめないと評価が低くなるでしょう。 話の流れも序盤が分厚く、中盤から終盤は駆け足で進みます。 ここの構成も均等にすると、さらに読みやすさかったと感じました。

全体の評価

アイドルのデビュー作なら文句なしです。 独自の視線から描かれるリアルな世界観。 青春時代を、アイドルとして過ごしたから 表現できる最強の武器です。 書き方は独特ですが、自分の書きたい文が意思として滲み出てる印象です。 読みにくさは感じつつも、どんな小説を読んできて 自分の世界観をどのように伝えたかったのか。 そんな拘りを感じられました。 僕の好きな村上春樹の作品も人によっては アレルギー反応を出すくらい嫌な人もいるでしょう。 小説を読んできたアイドルが「小説家」になる1歩目。 まさにデビュー作という印象。 テクニックもなければ、文学的なカッコ良さもなし。 それ故に、飾らずに生きること、ただ進むこと。 一生懸命な前向きさを純粋に楽しめました! 中高生は刺さる作品かなと思います。 自分と重ね合わせて読む人も多そう。 ぜひ、読んでみてください。
「これは一つの青春の終わりから、次の青春へ向かう物語」

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